介護施設では、日頃からさまざまなリスクに備えることが非常に重要です。特に、災害時に備えておくべき防災グッズには、細心の注意を払う必要があります。
まず、最も基本的なのが、飲料水と非常食。水は1人1日3リットルを目安に、少なくとも3日分は確保しておきましょう。非常食に関しては、長期保存が可能で、かつ簡単に食べられるものを選ぶことが大切です。高齢者の方がいるため、咀嚼しやすく消化に良いものを優先してください。
次に、ライトや懐中電灯も非常に重要です。停電が起こる可能性を考慮し、手動式やソーラー充電式のものを用意しておくと安心。足元を照らすことができるだけでなく、夜間のトイレ移動なども安全に行えるようになります。
また、救急セットも欠かせません。普段から使う可能性のある薬や、怪我をした際に使用する消毒液、ガーゼ、絆創膏などを準備しておくことで、緊急時の対応がスムーズになります。高齢者の皮膚はデリケートなため、傷がつきやすいことを考慮しておく必要があるでしょう。
さらに、緊急時に備えて、施設内の各部屋に配置するホイッスルも有効です。大声を出すことが難しい方でも、ホイッスルを吹くことで周囲に自らの存在を知らせることができます。また、救助隊に対しても、被災者がいる場所を効果的に知らせる手段となります。
最後に、個人の情報を記載したIDカードも大切です。名前や連絡先、血液型、持病やアレルギー情報などを記載しておくことで、救助された際に迅速な対応が可能になります。また、高齢者の方で認知症の症状がある方の場合、迷子になったときの対策としても役立ちます。